ファクタリングの利用が信用情報に悪影響を与えない理由とは?
公開日:2020.06.04
最終更新日:2022.03.28
ファクタリングサービスに関してよく疑問に思われているのが、「ファクタリングを利用すると信用情報に悪影響しないか?」という点です。結論からいえば、ファクタリングの利用が信用情報に悪影響を及ぼすことはありません。そこで今回は信用情報や信用情報機関の仕組みやファクタリングが信用情報に影響しない理由、さらにそれによって得られるメリットについて解説していきます。
信用情報と信用情報機関とは?
信用情報とは過去の借入状況や返済履歴、延滞情報、破産情報など、金融取引履歴に関して、信用情報機関に加盟している金融機関の間で共有されている法人や個人のデータベースになります。
信用情報機関には、銀行融資やローン、クレジットカードなどに関する信用情報を共有している「日本信用情報機構(JICC)」「シーアイシー(CIC)」「全国銀行協会(JBA)」の3つの機関があります。また、信用調査会社としては、信用調査会社の大手2社である「帝国データバンク」と「東京商工リサーチ」もあります。
JICCとCIC、全銀協の3つの機関については、クリン(CRIN)と呼ばれている信用情報交流ネットワークで結ばれ、データベースの情報が共有されています。これら3つの信用情報機関には銀行や消費者金融業者が加盟しており、顧客の新規申し込みや融資・ローンの実行、顧客からの返済、顧客の延滞といった情報が出るたびにデータベースが更新されていきます。
特に加盟している金融機関で遅延や事故情報が出るとたちまち情報共有されますので、それ以降に銀行融資やカードローン、消費者金融などに悪影響を及ぼします。金融機関はこれら信用情報機関のいずれかの会員になっており、審査担当者は新規の申し込みがある都度、審査対象となる企業や代表者個人の履歴などについて必要な情報を照会し、審査に利用しています。
ファクタリング利用が信用情報に影響しない理由
ファクタリングは銀行融資や消費者金融ではないため、ファクタリングを利用しても信用情報には全く影響しません。信用情報機関に加盟している金融機関は融資やローンなどの申込みがあったり、延滞や事故情報があると信用情報を登録する義務があります。
しかし、ファクタリングは売掛債権の譲渡による資金調達であるため、そもそも融資やローンではないファクタリングにはそのような登録義務がありません。従って、信用情報の登録がされないファクタリングの利用の場合、他の銀行や消費者金融はファクタリングを利用している事実が全く把握できないことになります。つまり、ファクタリングは利用後の銀行融資やビジネスローンの審査にマイナスの影響を及ぼすものではありません。
ファクタリング利用が信用情報に影響しないメリット
このようにファクタリングは利用しても信用情報にマイナスの影響を及ぼさないことがわかりました。この影響しないことによってどのようなメリットがあるのかについてお伝えしていきます。
・今後の資金繰りに影響がほぼ残らない
ファクタリングを利用しても信用情報機関に加盟している金融機関にはその情報が共有されません。そのため、銀行融資やビジネスローンに申し込んでも審査に悪影響となるリスクがありません。
・信用情報を守ることができる
ファクタリングが信用情報に影響しないということは、銀行融資があってその返済原資を作るのに苦慮している企業がファクタリングによる資金調達で返済遅延を回避できることになります。もし、返済できずに遅延などを一度でも起こせば、将来の銀行融資に長期間影響する信用情報にキズをつけることになってしまいます。
ファクタリングを利用すると銀行の貸出金利に比べて割高であることに加え、いわゆる「二重金利」のような状態になってしまうという指摘もあります。しかし、事故歴をつけることで被る不利益に比べれば、一時的な資金調達コストの上昇で収まるほうがむしろメリットが大きいと言えるでしょう。
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