バス会社業
公開日:2020.06.02
最終更新日:2022.03.28
バス事業の事業環境は全般的に薄利多売で厳しいと言われています。一時横行した無謀な運賃値引き競争はなくなってきているものの、未だに業界内では他社との価格競争や旅行代理店の手数料引き上げにより、儲けの薄い収益構造となっています。
また、燃料費高騰やドライバーの確保などの課題も重くのしかかってきています。また、燃料費の高騰に加え、車両購入費用を工面した際に組まれるローンの返済、車検やメンテナンスコスト、保険料など実に多くのコストがかかります。
さらに軽井沢で起きたバス転落事故以降は国土交通省から厳しい監査が入り初め、労働環境の改善や従業員への徹底した勤怠管理など、業務面での負担も大きくなっています。また、ドライバーも高齢化し、新たなドライバーの確保が難しくなってきており、人件費高騰にもつながっています。
そのような厳しい事業環境の中で銀行の融資姿勢も厳しくなっており、ファクタリングは当面の資金繰り確保のための貴重な手段になりつつあります。そこでバス事業会社のファクタリング活用事例をご紹介していきます。
・会社/個人事業主:U社(旅客バス事業)
・ファクタリングの取引タイプ:2社間ファクタリング
・調達できた額:1,500万円
U社は修学旅行や長距離高速バスの貸切営業をおこなっており、観光バスを20台ほど保有しています。中堅の旅行代理店など数社から定期的に依頼が入るものの、価格競争などを強いられており、手数料交渉が難しくなっています。
燃料費の高騰やドライバーの人件費高騰、さらに交渉を経て大きくなりがちな旅行代理店の手数料などがただでさえ少ない利益から引かれていきます。また、バス転落事故で多数の死者が出たことから国土交通省の厳しい監査が入るようになり、労務管理などの点で多数の指摘を受けました。今後改善がなければ営業停止などの行政処分となる可能性があります。
その結果、ドライバーの休憩時間やシフト改善のために現在の体制よりも多くのドライバーと観光バスの確保が必要になりました。しかし、銀行にかけあってもいい返事がもらえず、困っていたところをファクタリング会社から1,500万円の資金調達に成功し、難を逃れました。
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