かつて話題になった給料ファクタリングですが、今はほとんどの業者が廃業・撤退しています。現在は給料ファクタリングを利用しようとしても利用することはできません。その背景には、給料ファクタリング業者が違法であるとされ訴訟されたことがあるためです。多くの業者はなぜ全て撤退したのでしょうか。
今回は給料ファクタリング業者であったルネディオについてご紹介いたします。
ルネディオが提供していたサービス内容
給与ファクタリング業者のルネディオは、どのようなサービスを提供していたのでしょうか。併せて、そもそも給与ファクタリングとはどういったものなのかについてもご紹介します。
給料ファクタリングとは
給料ファクタリングとは、次月分の給与をルネディオのような給与ファクタリング業者に債権として買取してもらい、給与日前に現金を受け取ることができる給与の前借サービスです。利用者の給与範囲内で買い取ってもらう金額を決定し、そこから手数料をひかれた金額を手にすることができます。
3万円を前借したい場合を例にとると、審査後に翌月の給与5万円分を債権として、2万円を手数料として差し引かれ、給与日前に3万円を手にできるといったスタイルです。
給与ファクタリング業者は「給与ファクタリングは貸金ではない」と謳っており、金融庁からの貸金業許可を得ていない業者がほとんどでした。そのため、金利手数料も法定利息よりも高めに設定されていたのです。
ルネディオのサービス
給与ファクタリングという業態に問題があり、廃業状態のルネディオですが、2019年11月26日に法人登録されたばかりの企業です。不明な部分も少なくありませんが、ここでは現在わかりうるルネディオの基本情報を紹介していきます。
営業時間
記載がありませんでしたが、他の給与ファクタリング業者よりも遅くまで電話が通じると口コミされています。
対象
正社員、パート、アルバイトなど、給料を受け取っている人であれば利用可能です。
利用可能金額
初回は3万円のみ借り入れができます。その後は給与額により決定されます。
手数料
3%からと記載されていますが、実際はさらに高額な手数料が差し引かれます。
在籍確認
勤め先企業に電話があり、在籍確認がされます。
再契約
現在ルネディオは営業を停止していますので、再契約をすることができません。
営業していたころは、再契約が可能でした。
サービス利用までの流れ
給与の前借申請を行った後、身分証明書・保険証・直近2ヶ月の給料明細書・通帳のコピーなどの必要書類を提出します。ルネディオサイドで在籍確認及び審査を行った後、買取額から手数料を差し引かれた金額が前借分として振り込まれます。
ルネディオを利用していた人の口コミ
こちらではルネディオを利用していた人たちの良い口コミと悪い口コミの両方を掲示板からご紹介します。
良い口コミ
732名無しさん@お腹いっぱい。2019/11/20(水) 16:47:09.40ID:HPCoS7gZ0HAPPY>>734
>>710
GOLD OWLとルネディオ同時でいけるんだね。件数ワイも同じくらいあるで
733名無しさん@お腹いっぱい。2019/11/20(水) 16:48:28.38ID:POgRHTIl0HAPPY
>>728
ルネディオはツイッターのDMで、細かく内容伝えたら、ラインに移行。
通帳必須。コンビニで契約書プリントアウトして、自撮りの写メ。
ただ、20時過ぎくらいまで対応してくれて助かった。金額は2万の3万返し。
653名無しさん@お腹いっぱい。2019/12/09(月) 00:17:10.00ID:WMMl71zr0
ルネディオこの時間に振込きた
427名無しさん@お腹いっぱい。2020/01/03(金) 17:14:17.20ID:Ye6Gl08VM>>433
>>426
ヒアリングはさっききた。在確は何も言われなかったな
744名無しさん@お腹いっぱい。2020/01/07(火) 20:27:27.79ID:D+xqA5zdp>>750
休日でも連絡ついて契約できたのはルネディオとプリペイメント。
大吉は平日ならその日中の契約は結構早かった。
書類のめんどくささは同じくらい
悪い口コミ
439名無しさん@お腹いっぱい。2020/01/03(金) 19:47:54.08ID:cCAmHwrv0
>>437
相殺って言ってたな。ルネディオは在確取れなきゃダメだって
498名無しさん@お腹いっぱい。2020/01/05(日) 14:14:08.76ID:qNHlL1VPa>>500
エンゾーもルネディオも音信不通だわ
405名無しさん@お腹いっぱい。2020/01/15(水) 19:48:56.85ID:ttPEpGSvM
ルネディオ、生意気に説教してきやがって否決。他社多すぎとかてめーに関係ねーだろ
432名無しさん@お腹いっぱい。2020/01/24(金) 14:59:02.15ID:dJvnnSyOM>>433>>448
>>431
26700の5万円返しです。
437名無しさん@お腹いっぱい。2020/01/24(金) 15:20:59.79ID:dJvnnSyOM
ちなみにルネディオの回し者ではありません。あそこもまあまあくそ対応です。緊急連絡先3つも必要ですし担当者が明らかに薬やってる感じでぶっ飛んでます。
781名無しさん@お腹いっぱい。2020/03/20(金) 18:55:44.03ID:aaQ6IuK10>>816
>>780
同じだ
手数料も高すぎる辞めとけ
ルネディオの口コミでは比較的良い口コミが多くなっていました。ただし、ルネディオも違法な貸し付けを行っていた業者ということは変わりません。
ルネディオのメリットとデメリット
給与ファクタリング業者のルネディオは多くの人に利用されていますが、デメリットを知らないが故にトラブルに巻き込まれているケースも見受けられました。
ここではルネディオを利用する際のメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
即日融資も可能
給与ファクタリングという性質上、消費者金融よりも速いスピードで現金を手にすることができます。数時間の審査で即日融資も可能なので、すぐにでも現金が必要だという人には大きなメリットとなります。
遅くまで対応している
営業時間は明確には記載されていませんが、比較的遅い時間まで対応してくれるという口コミがあります。他の業者が営業時間を終えている夜間の時間帯でも連絡することができるのはメリットです。
手数料が同業他社に比べて安い
ホームページに提示されている金利手数料が3%と、同業他社に比べて安いことが特徴です。
しかし、4~5万円を3万円で買い取られたという口コミがあることから、本当に手数料が安いかどうかは実際に利用してみないとわかりません。また代表が逮捕された際には、600人に3,000万円を貸して1,800万円の利益を得たと記載されており、金利手数料は推定40%~50%となります。
メリットとしてあげましたが、実態には疑問が残ります。
デメリット
GOLD OWLと同じ企業が運営している可能性が高い
GOLD OWL株式会社という福岡の会社があり、そこは複数の給料ファクタリング事業を運営していたとされています。実際にTwitterにあった給料ファクタリング業者のアカウントも複数存在していたようです。GOLD OWL系列の特徴として「手数料が高い」「延滞の際の取り立てが激しい」というものがあります。悪評のあるGOLD OWLと同じ契約書フォーマットを使っており、GOLD OWL運営企業がルネディオを運営している可能性が高いと言われていました。
しかもGOLD OWLは必要連絡が遅いので、ルネディオも同様に連絡が遅いのではないかという懸念もされていました。それが事実であれば、即日対応が必要な給与ファクタリングに向かないということになります。
複数存在する給料ファクタリング業者の中でも、マイナスな口コミが多く投稿されていたGOLD OWLと同じ会社が運営していたとなると、利用者にとっても大きな不安材料といえるでしょう。
勤め先企業への在籍確認がある
在籍確認がなく、勤め先に知られずに給与を前借することができる給与ファクタリング業者もあります。
しかしルネディオでは、審査の段階で勤め先企業への在籍確認があるので、必ず勤め先に給与の前借が知られてしまいます。
勤め先には内緒にしたいと考える人には、ルネディオの給与ファクタリングは向かないといえます。
2者間取引しか選べない
ルネディオの給与ファクタリングでは、利用者と給与ファクタリング業者の間で取り結ばれる2者間取引しか選ぶことができません。勤め先企業が入る3者間取引よりも、比較的手数料が高額に設定されていることを頭に入れておく必要があります。
どうせ会社に知られてしまうなら、会社を間に挟んででも手数料が安いほうが良いと考えるでしょう。そんな人にとっては、2者間取引しか選べないことはデメリットになるといえます。
なお労働賃金は、事業者が労働者に対して直接支払うことが法律で定められています。そのため、給料ファクタリング業者では実質3者間取引は行えません。
延滞した場合取り立てがある
会社への在籍確認があるので、借りる段階で勤め先企業には知られてしまううえ、万が一延滞してしまうと会社や家などに激しい取り立てがある、と複数口コミされています。
電話や訪問で取り立てをされたり、延滞料として高額な手数料を請求されるという口コミもあり、あまり評判はよくありません。同じ企業が運営していると噂されるGOLD OWLも、激しい取り立てで有名です。 ほとんど闇金と変わらないような金利手数料及び取り立てですので、ルネディオを利用する際はよく考えてから申し込み・契約をしましょう。
ルネディオの最新情報
在籍確認や利用者が延滞した後の対応などであまり評判の良くなかったルネディオ。2020年3月、ルネディオのような給与ファクタリング事業を「貸金業」であると金融庁が認定したことで状況は一変します。
金融庁の認定後に東京地裁が、ルネディオのような給料ファクタリング事業を金融庁の許可を得ずに貸金業を営んだ時点で法に反する、とした判決を出しました。
この判決が出て以降、高い金利に苦しんでいた給与ファクタリング利用者から不満が噴出し、給与ファクタリング利用者が契約無効と過払い金の返済を求めて軒並み提訴したのです。 そのような中で、2021年1月にルネディオの代表者らが逮捕されます。
2021年1月、ルネディオの代表者らが逮捕
ルネディオが、横浜市の男性らから63万7,000円を貸し付け、27万9000円の利息を受け取っていたことがわかりました。この事件をきっかけに、ルネディオは金融庁からの許可を得ていないのに貸金業を営んでいたとして、貸金業法違反と出資法違反の容疑で、運営者4名が逮捕されました。
しかもルネディオは、全国各地の約600人におよそ3,000万円の貸し付けを行い、推定1,800万円の利息を得ていたとされています。この利息は法定利息を大きく上回っており、この点も問題視されていました。
ルネディオの問題
ルネディオの年利を計算すると600~700%と高額で、場合によっては3000%と、法律が定める金利を大きく超える金利手数料を取っていたことが問題となりました。
それに加えてルネディオは、他の給与ファクタリング業者同様、金融庁の貸金業の許可を得ていませんでした。これらは貸金業法違反に該当し、ヤミ金と同じになります。
高い手数料を取ったうえで、さらに利用者が延滞した場合には、かなり激しい取り立てが行われていたという口コミがあります。その取り立ては電話や自宅訪問のみならず、時には勤め先の企業も巻き込んでいたようです。ヤミ金そのものだったという口コミもあり、警察が絡むような大きな問題になっていたといわれています。
ルネディオを利用していた人たちはどうなった?
現在運営者が逮捕されたこともあり、ツイッターや広告、ウェブサイトなどが軒並み閉鎖・凍結されています。返済先が無くなったために、返済方法がなく、給与を前借していた人は返済をしなくてもよくなりました。
既に高い金利の金利手数料を払ってしまったという場合には、過払い金請求ができる可能性があります。過払い金請求の可否は素人ではなかなか判断できませんので、弁護士や司法書士に相談してみることをおすすめします。
まとめ
2019年ごろから大きく業績を伸ばしていた「給与ファクタリング」という業態ですが、「貸金業である」という東京地裁の判決があって以来、多くの給与ファクタリング業者が廃業に追い込まれています。特にルネディオのような高金利手数料や違法な取り立てを行っている場合には、明らかになっている以上の被害があったと推定されています。
なお会社から給与を前借すること自体は、労働基準法でも認められている労働者の権利です。恥ずかしいことでも違法でもありません。
予期せぬ出費などで給与を前借したいと考えている人は、まずは会社に相談し、合法的に給与の前借を検討してみましょう。