給与ファクタリングの後継として新しく誕生した現金調達手段である後払い（ツケ払い）現金化サービスですが、最近は撤退や廃業している業者が増えています。理由としては、提訴された業者が発生したということも大きいのではないでしょうか。
2021年3月に全国で初めて後払い現金化サービスの業者が一斉提訴され、その中の一つがDIGART（デジアート）です。今回はDIGARTがどのようなサービスを提供していたのかをご紹介いたします。
DIGARTとは
2021年9月現在、DIGARTの公式サイトは閉鎖されており新規申し込みもできないため、DIGARTは廃業していると考えられます。
DIGARTとはどのような会社で、どのようなサービスを提供していたのでしょうか。また、利用するメリットやデメリット何なのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。
会社概要
DIGIART（デジアート）は、長崎県の株式会社信カンパニーが運営していた会社です。主に現代デジタルアートが販売されていました。
会社名：信カンパニー
所在地：長崎県北松浦郡佐々町石木場免7-8
連絡先：0956-37-8808
金融庁の貸金業者検索でDIGIARTを検索したところ名前は見当たらず、貸金業登録に関する情報も見当たらなかったので貸金業には登録されていない可能性が高いです。
後払い（ツケ払い）現金化サービスは貸金業ではないので、貸金業に登録しなくても違法ではありません。
しかし、サービス内容が貸金業に該当する可能性があるとして金融庁から注意が呼びかけられています。今後、後払い現金化サービスが正式に貸金業と判断されればDIGIARTは違法性を帯びることになるでしょう。
提供していたサービスとは
DIGARTの後払いサービスでは、ディストリビューター制度が採用されていました。ディストリビューター制度とは、商品を後払いで購入し、その商品を宣伝すると商品代金の一部が現金でキャッシュバックされる仕組みです。DIGARTの場合はレビュー投稿形式で、商品のレビュー投稿後すぐに現金化ができました。
利用者の口コミは広告よりも影響力があるといわれており、DIGARTは販売しているデジタルアート作品の知名度・信頼性をアップさせるために、ディストリビューター制度を導入していたと考えられます。レビュー投稿は1行程度の簡単なものなので、手間や時間はかかりません。また、支払日は給料日に固定されることはなく、1か月先まで設定できるので、給料日前後に出費が重なってしまった方にとって利用しやすいサービスであったと言えるでしょう。
DIGARTを利用するメリット
DIGARTを利用するメリットを3つ紹介します。
＜1週間を通して営業している＞
平日だけではなく土日も20時まで営業していたので、平日仕事で忙しい方でも土日休みを使ってDIGARTの利用ができました。また、振り込みが週末をまたいで遅れることもないので、すぐに現金が必要なときに便利です。
＜すぐに現金が受け取れる＞
商品を購入する際は後払いなので、お財布に1円も入っていないときでも利用できます。レビューも1行程度で問題ないため、手間と時間をかけずにすぐに現金を受け取れます。
＜手元に商品が残らない＞
DIGARTで扱われている商品はデジタル素材なので、商品を持ち帰って自宅に保管する必要がありません。そのため、場所を取ったり家族に気付かれたりする心配がありません。
DIGARTを利用するデメリット
DIGARTを利用するデメリットは主に2つあります。
＜手数料が高い＞
DIGARTのキャッシュバック金額は、商品金額3万5千円で1万7千円、商品金額5万円で3万円と設定されており、手数料は40〜50％です。年間で換算すると480～600％となり、法律で定められている年間金利の上限20％をはるかに超えていたことになります。
サービスを何度も利用すると額が膨れ上がり、返済が追い付かなかったり借金額が増えてしまったりする可能性があるので注意が必要です。支払日に支払いができない場合には、取り立てを受けることになるでしょう。
＜料金プランを自分で設定できない＞
DIGARTを利用するための審査を通過すると、DIGART側から後払い商品の金額とキャッシュバックの金額が提示されます。多額のお金が必要なときに最安値のプランを提示されるケースも少なくありません。
自分が入りたいプランと違うプランを提示されてしまった場合は、担当者に申し出て調整してもらう必要があります。
DIGARTの提供していたサービス内容
DIGARTの後払い現金化サービスを利用するためにはどのような条件があるのでしょうか。DIGARTの申し込みに必要な書類や利用の流れについて見ていきましょう。
DIGARTを利用するための条件
DIGARTの申し込みは誰でもできますが、利用するためには審査に通る必要があります。
審査では、後払いができるほどの収入があるのか、ギャンブルに手を染めていないかなどがチェックされます。
DIGARTは借金ではないので、正規の金融機関のような信用情報確認は行われません。そのため、社会的信用の低い人や金融ブラックの人でも利用ができます。
申し込み時の手持ちが0円の場合でも審査落ちをする可能性は低いのですが、後払いできるくらいの収入が見込めない低所得者や無職の人は審査に落ちる可能性があります。
申し込みに必要な書類
申し込みに必要な書類は、身分証明書、健康保険証、給料明細、口座の入出金履歴、IDセルフィーです。
身分証明書は、運転免許証やパスポートなどの顔写真付きのものが必要です。保険証や学生証、在留カードのみの提示では有効な身分証明書として認められません。
給料明細や口座履歴は審査で使用されます。どちらも過去2～3か月分のものが必要です。
IDセルフィーとは身分証明書と顔写真を一緒に写したものです。申し込みが本人からであることを確認するために提出が求められます。
DIGARTの利用の流れ
DIGARTを利用するためにまずは、公式サイトから申し込みを行います。ホームページにある申し込みフォームに、必要事項を入力して送信をすると申し込みは完了です。
申し込みの段階で、健康保険証や給料明細などの必要書類をすべてアップロードする必要があります。その後、入力した内容や必要書類をもとに審査が行われます。
DIGARTの審査では在籍確認が行われないので、家族や会社にバレる心配がありません。審査を通過すると、支払期日や購入可能な商品金額がDIGART側から提示され、金額を確認して商品を後払いで購入します。購入した商品はデジタル素材のためメールやダウンロードで受け取り、商品のレビューをDIGARTホームページに投稿します。
商品レビューが確認できると、指定口座にすぐに現金が振り込まれ、指定した支払期日までに後払い代金を支払い終えれば、手続きはすべて終了です。
DIGARTに関する口コミ
DIGARTの口コミを掲示板から紹介します。
良い口コミ
148名無しさん＠お腹いっぱい。2020/11/23(月) 18:06:08.78ID:egnpLvRkM>>154
>>142
スマート、アーティクション、デジアートはヒアリング無しだった。在確は無しを希望すれば無しでも行けるみたいです。
多分3つとも系列は一緒だけど、お互い共有はしてないっぽい
316名無しさん＠お腹いっぱい。2020/11/24(火) 11:56:55.15ID:8gKp3lK40
昨日の続きのデジアート、今振込まで行けましたー。遅いけどヒアリングも在確もなしで行けるのは貴重。審査もかなり緩いかと
120名無しさん＠お腹いっぱい。2020/11/28(土) 14:48:44.25ID:Vbc4ag0ka
>>116
デジアート アーティクションって否決あんの？
書類送ったらすぐ、制度の説明ってLINE来たんだが。ヒアリングもなんもないし。
891名無しさん＠お腹いっぱい。2020/11/27(金) 19:32:04.92ID:ZS1fC1wZM>>898
>>875
デジアートは1回1回の返信が遅い。ただヒアリングも在籍も無いから楽。急ぐ人には向かないかな
悪い口コミ
93名無しさん＠お腹いっぱい。2020/11/28(土) 13:59:29.15ID:PsefCdMW0
デジアートの奴、頭おかしくね？人のこと言えないけどさ。
今日は金融機関の都合で15:00までの対応だと。あり得ない発言で、なにもできず待たされてる…
148名無しさん＠お腹いっぱい。2020/11/28(土) 15:36:15.69ID:PsefCdMW0>>151
デジアート撤退前の情報抜きのような気がする。暇だから仕事休憩中に警察本部に通報した
238名無しさん＠お腹いっぱい。2020/11/28(土) 22:57:35.38ID:lfU+QOmYr>>239>>249
デジアート
うざいね。とりあえず、闇金会社と証明するだけの資料纏めて警察＆銀行に情報提供します。
会社に電話してる時点でアウトってのわからないらしい。
信カンパニー 乙
270名無しさん＠お腹いっぱい。2020/11/29(日) 08:01:10.87ID:Kj5Bb1byF
>>263
スマート、アーティクション、デジアートはLINE完結したけど…アーティとデジアートは遅い、デジアートは日曜休みかな。更にデジアートは闇金として告発24に載ってるww
881名無しさん＠お腹いっぱい。2021/03/07(日) 15:01:40.31ID:+/PnorK/d
デジアート普通に在確あるから気をつけてね。
もしDIGARTを利用したことがあったら
提訴されたDIGARTがヤミ金融業者と認められた場合、過去に利用経験のある方はトラブルに巻き込まれないか不安ですよね。以下では、DIGARTを利用したことがある方向けに、適切な対応方法を紹介します。
不安な場合は専門家に相談を
DIGARTの利用でヤミ金トラブルに巻き込まれてしまうのではないかと不安な場合は、弁護士や司法書士など法律の専門家に相談をしましょう。弁護士や司法書士に相談をすると、すぐに適切なアドバイスや解決策を提案してもらえます。嫌がらせを受けている場合や、取り立てをされている場合は止めるように働きかけてもらうこともできます。
また、借金問題を解決する債務整理の依頼も可能なので、借金の返済で困っている場合は相談をしてみるとよいでしょう。弁護士や司法書士を雇う際には、着手金と成功報酬で5万円前後の費用がかかりますが、分割対応のある弁護士・司法書士事務所に依頼をすればすぐに依頼費用が払えないときでも安心です。
ほとんどの弁護士や司法書士事務所では、無料相談を受け付けています。法テラスや24時間365日対応している事務所も多いので、一度利用してみるとよいでしょう。
個人名義の口座に振り込むのは危険
個人名義の口座に振り込むと、自身の口座が凍結する恐れがあり危険です。
DIGARTがヤミ金融業者の場合、客振りの手口に口座が利用される可能性があります。
客振りとは、とある利用者への貸付金の入金を業者の口座からではなく、他の利用者から行わせる方法です。つまり、自身が返済金を振り込む個人名義の口座は業者の口座ではなく、他の利用者の口座である可能性があるということです。
振り込んだ先の利用者が警察や弁護士にヤミ金被害を相談すると、振り込み履歴のある口座が「犯罪利用口座」として認識され、凍結されます。
1つの口座が凍結されると同一名義の口座がすべて凍結されるので、勤め先の会社の給料が振り込まれなかったり引き落としができなくなったりなどの被害に遭う可能性が考えられます。
また、警察にヤミ金融業者の共犯者だと疑われて取り調べにまで発展する可能性もあります。
振込先が個人名義である場合は、決して振り込まないようにしましょう。
まとめ
DIGARTは、ディストリビューター制度を採用していた会社で、レビューを書き込むことで現金が受け取れる後払い現金化サービスを提供していました。DIGARTを利用したことがある方の中で不安が残る方は、一度弁護士や司法書士に相談してみるとよいでしょう。